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学校で習う漢字の書き順はどう決まったのか

私の母は「自分(母)が学校で習った内容とは、漢字の書き順からして違ってたから、変なこと教えちゃいけないと思って」私に勉強を教えることはなかった。じゃぁ学校で習う漢字の書き順はどう決まったのか?という話。

学校で習う漢字の書き順は、文部省「筆順指導の手引き」(昭和33年3月, 博文堂出版)で定められたんだけど、その内容を読んでみて気づいたこと。原典にあたるって大事ね。

  • もともと、書家の先生の間でも漢字の筆順は一致しないことがあった(そのために文部省が筆順を定めた)。 例: http://d.hatena.ne.jp/kuzan/20080509/1210319941
  • 「この書き順がいちばんきれいに書ける」とは言っていない。「書写指導の教育的な観点」から筆順を一貫させるべき、と言っている。
  • 「ここに取りあげなかった筆順についても、これを謝りとするものでもなく、また否定しようとするものでもない」と明示されている。
  • 標準的な筆順で文字が書けることを目標にするのは3年生から。
  • 筆順は手書きの毛筆書体で示されているので、現代の基準では先生に直されてしまうような文字(点の位置がズレてる、とか)が多く見られる。
  • 筆順を示しているだけで、画数は示されていない。紙面の都合もあってか、一部の書き順は省略されている(たとえば「字」の4画目と5画目はまとめられている)。